エタノールの濃度について

「エタノールは、50%以上の濃度であれば、接触時間1分間で十分なウイルス不活性化が可能だと考えられた。」

2020年4月17日に北里大学大村智記念研究所 ウイルス感染制御学研究室I 片山和彦教授らの研究グループが「医薬部外品および雑貨の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)不活化効果について」プレスリリースを発表しました。
市場に流通している医薬部外品・雑貨のうち、主にエタノール、界面活性剤成分を含有し、新型コロナウイルスの消毒効果が期待できる市販製品を対象に、新型コロナウイルス不活化効果を有する可能性について、試験管内でのウイルス不活化評価を実施した結果報告です。
その中でエタノール50vol%以上の濃度であれば1分間で十分なウイルス不活性化が可能であると発表されています。

殺菌(除菌・消毒)に使用されるエタノール(アルコール)の殺%菌効果は、下記の通りです。

日本薬局方:76.9~81.4 v/v%
米国薬局方:68.5~71.5 v/v%
WHO ガイドライン:60~80 v/v%

あらゆる菌、ウイルスに対して、殺菌(除菌・消毒)を行うというのであれば、日本薬局方が定める76.9~81.4 v/v%が必要かもしれません。日常の生活の中で医療現場で使われるエタノール濃度と同程度のものが必要なのかは、使用する人が判断することだと思います。高濃度のエタノールを使い続けると、手荒れが進みむしろ菌が付着しやすくなるため、エタノール消毒後はハンドケアなどの保湿が大切です。

むやみに消毒するのではなく、まずは「手洗い」手洗いできない時には除菌スプレーを使うようにしましょう。
乾燥が進む季節は手洗いの後の保湿も忘れずに!

北里研究所 北里大学 プレスリリース

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*花王「アルコールと殺菌の話」より参照

 

花王 アルコールと殺菌の話
エタノールの濃度について